「図書館総合展フォーラム2011 in 京都」、開催のお知らせ

本年11月9日(水)から11日(金)にかけて開催する第13回図書館総合展/学術情報オープンサミット2011に先立ち、「図書館総合展フォーラム2011 in京都」を開催します。

ぜひ、ご参加ください。

《「第13回図書館総合展/学術情報オープンサミット2011」図書館総合展フォーラム2011 in 京都」》

「図書館政策フォーラム2011 図書館で電子書籍を使いこなす-知の拡大再生産に向けて」

日時:2011年5月28日(土)13:30~16:00(開場:13:00)
会場:キャンパスプラザ京都 第一講義室(京都市下京区西洞院通塩小路下ル)
定員:300名(無料)(申込フォーム
主催:図書館総合展運営委員会(東京都新宿区坂町27)
後援:総務省/文部科学省/経済産業省/国立国会図書館/京都府図書館等連絡協議会
(順不同・予定)
企画運営:JCC カルチャー・ジャパン
 
プログラム
第1部:基調講演
・「ディジタル時代の知識インフラと図書館の役割」
・長尾真(国立国会図書館長)
第2部:パネルディスカッション
・「図書館で電子書籍を使いこなす-知の拡大再生産に向けて」
・パネリスト:
 ・川瀬真(横浜国立大学国際社会学研究科教授、前文化庁・著作権課著作物流通推進室長)
 ・大場利康(国立国会図書館 関西館・電子図書館課長)
 ・井上 真琴(同志社大学 企画部企画室 企画課長)
・コーディネーター:
 ・湯浅俊彦(立命館大学文学部准教授)

【開催趣旨】
アマゾン「Kindle Store」、アップル「iBookstore」、グーグルの「Google eBookstore」など米国発の企業による電子書籍流通のプラットフォームが世界的規模での展開をめざし、日本国内でも出版社グループ、大手印刷会社、通信キャリア、電子書籍メーカーなどが次々と新たな電子書籍事業を発表し、まさに合従連衡が進行したのが2010年のいわゆる「電子書籍元年」でした。

2010年3月、総務省、文部科学省、経産省による「デジタル・ネットワーク社会における出版物の利活用の推進に関する懇談会」(三省懇)が設置され、6月には報告が取りまとめられました。これを受けて文部科学省として取り組むべき具体的な施策の実現に向け2010年12月、「電子書籍の流通と利用の円滑化に関する検討会議」が「デジタル・ネットワーク社会における図書館と公共サービスの在り方」を検討事項のトップに掲げて設置されました。つまり電子出版ビジネスと公共図書館サービスの共存を図り、著作権者の利益を保護しつつ、国民に対する「知のインフラ」の環境整備をどのように行っていくかが課題となっているのです。また文化庁の動きとほぼ平行して、内閣府の知的財産戦略本部のコンテンツ強化専門調査会では、国立国会図書館の1968年刊行までのデジタル化資料の公共図書館への送信について検討し、その結論は2011年5月~6月に決定される「知財計画2011」に反映される予定になっています。

1点1点の電子書籍の購入という、いわば紙の本の延長線上に考えられてきた電子書籍の流通は、いまやクラウド型の出版コンテンツデータベースへのアクセス権の販売へとその様相を変化させてきました。図書館にとっては所蔵を前提とした図書館資料から、アクセス権を購入する「図書館情報資源」のひとつへと変貌しつつあるということです。「電子書籍2年」の焦点は電子書籍の利用によってもたらされる「中身」の話へといよいよ展開していきます。

電子書籍の「生産」「流通」「利用」「保存」等の知のサイクルは、単に紙の書籍をデジタル化し、ネットワークで流通させたものではなく、活版印刷物の流布以来の大きなパラダイムの変化ととらえる必要があります。本文からの検索によって必要な情報が取り出せるだけでなく、冊子の中の章、節、項、あるいはページ、パラグラフ、本文、図、表など、種々の単位に書物を解体し利用することも可能になるという意味で大きな変化が惹き起こされると考えられるのです。

このような「電子書籍新時代」に図書館はその館種を問わず、新たな図書館サービスを求められることになります。大学図書館界ではすでに1990年代後半以降に電子ジャーナル、各種データベースの導入など学術情報の「所蔵からアクセスへ」の変更が進展し、研究者、図書館利用者の情報探索、獲得行動に変容をもたらし、大学図書館の役割そのものが問い直されてきました。

それでは「電子書籍新時代」の図書館はどのような利用者サービスを展開することになるのでしょうか。また、図書館での電子書籍の利用はこれからの知の拡大再生産にどのような影響を与えると想定されるのでしょうか。

本シンポジウムでは、国立国会図書館の長尾真館長に基調講演を、その基調講演を受けたパネルディスカッションでは、文化庁が推進しようとするデジタル・ネットワーク社会に対応した知の拡大再生産、その実現のために国民が広く出版物にアクセスするための図書館と民間の適切な役割分担とその環境整備についてその取り組み状況を報告していただきます。また国立国会図書館における所蔵資料大規模デジタル化と電子納本制度導入へ向けた取り組みについての報告、さらに諸外国の図書館における電子書籍の取り扱いや利用実態などもふまえて、これからの日本の電子書籍と図書館の役割について総合的に分析、検討を行う予定です。